ゲーテ 心やさしき人々に




「心やさしき人々に」

詩人は沈黙することを好まない。
あまたの人々に自分を見せようとする。
賞賛と非難とは覚悟の前だ!
だれも散文でざんげするのは好まないが、
詩神の静かな森の中でわれわれはしげしげと
バラの花かげに隠れて、こっそり心を打ち明ける。

わたしが迷い、努め、
悩み、生きたことのくさぐさが、
ここでは花たばをなす花に過ぎない。
老いも若さも、
あやまちも徳も、
歌ともなれば、捨て難く見える。


訳者 高橋健二がこの文庫の「序」にかえて掲げたゲーテの詩。

古本屋の50円棚で、この扉裏のまえがきを読んで、感動して買った時の事を思いだす。斎藤さんの本でもね↓
(斎藤さんいたら連絡ください、さすがにいないか) 




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